空-Q-所為

在の実践

滑稽なる影漁士の甲斐無く

名前ばかりを誦じても, とうとうそれは石になって, オブジェになって, いたるところに液在する - 理想のなかにはきっとなくなってしまうような …… いや, 理想などすべて虚構にすぎず, あるいはそれもまたなにかを秘匿する舞台. 言葉というのはメモ書きにすぎない - いつも不定性を孕み, なぜか疑心暗鬼になれば, とりこめもしないものを理解する - 「それも暴力ではないか」…… あるいはクジラの気配が ………… .

融和するこころのなかにいたい. そこでひとしきり泣いて, 喚いて, すべてがそこにあって, 単調で, それはわたしで, そのままゆっくりと充ちた空洞のなかを落ちていくように眠る …… モチーフ. 影そのものがわたしに在る - わたしがおもうすべてのことを, わたしがすこしずつ秘匿している. それが秘匿される理由も, 内容も, わたしにはすべてわかっている. ただ秘匿されている - わたしがわたしでないみたい. わたしはわたしなのに …… でもそんなの, あたりまえ. 当然わたしはわたしではないのだから.

いくつもの記憶を, 海に放って以来, 段々がらんどうになってしまった - そこは充ちた世界ではなく, どこか虚ろな暗がりにいて, ただ影だけがみえる: そして内側の声は反響すれど, 影は黙して - わたしには届かない. 自閉空間のモチーフ. 舞台ルーン: そのうちに喚くのもどうでもよくなってくる. それがひとつの受容だとしたら, いったい何故, どのようにして受容は進行したのだろう ?

ここはどこでもない箇所. きっと地下深くに構造があるのだと信じて …… あるいは「わたしがつくる」 ? そんなことは "有り得ない" ………… だって "わたし" に意思なんてないのだから. "わたし" は虚な自閉空間なのだから ………… .

そこで影を捕まえて (その試行錯誤はどうにも機能しない) いる. 七千回のエラーを経ておもうことはない - 結局のところ暗がりは気持ちがいい: どれだけ隔絶されていても …… . やがて, 虚構的なまでに平坦な background, 感覚をもった虚な foreground, それは対置などではなくて, おなじ場所を共有して, あるいは倒向きにみれば遠近など pierrot paradox みたいなものだろう. すべてが倒錯した世界で, いくつかのことに諦めを抱いたまま沈む - どこまでも深く, 観念をみな手放して, ただ沈んでゆく ……………… .